子供ができた非正規社員の話

先日、僕が半年間勤務していた某自動車メーカーの期間工の友人から付き合っていた女性との間に子供ができたという連絡がありました。

彼とは職場の同じ班に所属しており、年齢は３７歳と僕より一回り上だったのですが、入社時期が近いこともあって非常に仲良くしていました。

俗に言う非正規社員で生活と収入が安定していない人の中には、子供どころか結婚すら考えられないという人も大勢居ると思います。

彼は結婚して子供を育てるつもりのようですが、仕事については変わらず期間工を続けるつもりとのこと。

そんな底辺が抱く不安と葛藤についての話。

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金がなくても子供は育つのか？

彼が電話口で繰り返し言っていたのがこれです。

子供を育てるのにお金が掛かるのは周知の事実だと思います。

非正規にもいろいろあると思いますが、自動車メーカーの期間工というのは、その中ではかなり収入の良い部類に入るでしょう。

場所と稼働状況によりますが、年収は３５０万～４００万ぐらいは貰えるでしょうし、彼の場合は奥さんも働くのであれば金銭的には何とかなるかもしれません。

ただし、最高でも２年１１ヶ月までの更新しかなく、その後は必ず職を変える必要があるので、安定とは程遠い生活ですし、場合によっては引越しも必要です。

正社員なら安定しているとか言う気はありませんが、終わりが見えている人間には全く別物の不安が付きまといます。

いつでもやり直せるという言葉の限界

社会経験のある方ならご存じのことと思いますが、一般的に転職は３５歳で一区切り付くなどと言われています。

その真偽については、僕のような経験の浅い人間がとやかく言うことではないとしても、どこかしらでリミットのようなものが存在するのは事実でしょう。

彼の年齢は３７歳ですが、職を選ばなければ正社員としての採用も可能かもしれません。ただ、子供を養うとすれば話は全く別になるでしょう。

彼は動かないとも言えますが、それ以上に動けない状態です。正社員として勤務できたとしても、収入は半分近くまで減りかねないのです。

世の中には色々な事情で非正規社員として働いている人が居ます。若くして道を踏み外した僕のような人間も居れば、何かの拍子に沼の底に落ちてくる人も居ます。

そして、このような境遇の人の多くは、自信を失って諦めてしまいます。話を聞いてみると、どこか悟りの境地に至ったような人まで居るのです。

こうなると残念ながらやり直すことは難しいでしょう。どれだけ惨めでも、自分を正しく認識し、諦めずに行動することでしか這い上がれないのですから。

クズの子供がまともに育つのか？

こんな僕でも今現在お付き合いをさせて頂いている女性が居ます。

そんな事情もあり、僕も今回結婚、子供について考えさせられたのですが、１番の不安は教育に関してです。

僕みたいに１度でも道を踏み外した人間がまともな教育を子供に行えるのか？とよく考えるようになりました。

正社員として大企業に就職するのが唯一の正解とは言いません。ただし、それが１つの指標のような気がしてならないのです。

特殊な事情でもない限り、多くの親は子供がそのような人間に育つように教育をするでしょう。少なくとも、いきなり起業家になれとか、非正規でも良いから好きなことを追求する人間に育てたい親は少ないはずです。

僕自身、親からは普通の教育を受け、普通に育ったと考えています。もちろん周りから見たら特殊で間違いと思われる部分もあったかもしれません。

そんな普通の僕が道を踏み外したわけです。大企業なんて夢を見たわけでもなく、ただ自分に甘えた結果こうなりました。

僕は失敗から学び、諦めの悪さで何とか立ち直りました。ただ、自分の子供には失敗すらして欲しくありません。

そのためにどういう教育をすれば良いのか？ただ勉強させれば良いのか？それ以外に何かあるのか？

僕みたいに勉強をしてこなかった人間が子供を勉強するようにできるのか？

人間的に未熟ということを痛感する度に、人ひとり育てることなんか無理なんじゃないか？という思いが沸き起こります。

子供は父親と母親の２人で育てるもの

今はいろいろな事情で片親の子も多いかもしれませんが、それでも一般的には父親と母親の２人で育てるものだと思います。

不思議なもので人間は自分に足りないものをパートナーに求める傾向があるような気がするのです。

僕は自分に自信がありません。道を踏み外したこともそうですが、とにかく甘え続けてきたことから自分の生き方に自信を持てないでいます。

そんな僕が、年上のしっかりした女性が好みなのは必然なような気がしてなりません。

学生の頃は年下の子とばかり遊んでたのになあ…人間変わるものですね。

子供どころか結婚すら予定にありませんが、もう良い歳なので少ししっかりしないといけませんね。

それでは失礼します。

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